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交響曲第31番二長調 《パリ》
《パリ》というニックネームのこのシンフォニーは、モーツァルトの作品の中で、とてもユニークな曲。
かつて10代の中頃に、イタリアに旅したモーツァルトは、しきりにイタリアふうの快活な(オペラ・ブッファ風の)シンフォニー群を書いています。
それらの曲はザルツブルクないしはウィーンのスタイルとも精神ともかけ離れた音楽を示しています。
それは父のレオポルトから叩きこまれたサービス精神であり、"その土地に行ったらその土地のスタイルで音楽を書く"のが、成人するまでの(あるいは成人後しばらくの)モーツァルトの信条となっていました。
このシンフォニーもまたその信条で書かれたもので、パリ滞在中(1778年)にパリジャンのために書かれたために、徹底的にパリ風にできています。
特徴の第1は、オーケストラの規模が大きいこと。
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット各2本にティンパニーを備えたフル編成ですが、モーツァルトは生涯に2度とこのフル編成を使っていません。
