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2010年05月 アーカイブ

大好きな音楽家 その3

交響曲第25番ト短調

かねてから特異な存在をなしていたこの交響曲が、より広く親しまれるようになったのには、映画『アマデウス』の効用もあったかも知れません。

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それはともかくとして、この作品が、指揮者たちにとって棄ててはおけないもののひとつであることは事実ですね。

最近では、ウィーン・フィルにとって初めてというモーツァルトの交響曲の全曲録音を成功裏に展開しているレヴァインが、この作品にもすぐれたアプローチを聴かせてくれました。

トスカニー二/NBC交響楽団の演奏にひとつの理想を見いだしてきた彼の、構成感とリリシズムの融合
が、このオーケストラの伝統や特質と相乗的な効果をもたらしていることも間違いないですが、そこに悲劇性を見いだすかどうかは、人によって異なるでしょう。

交響曲

29.jpg
交響曲第29番イ長調

最初の始まりが重要であることは、どんなものについても言えることですが、作品についても同じことが言えます。

この曲の冒頭、すなわち第1楽章の開始は、オクターヴの下降音型と細かい8分音符11個から成る単純な音型の組み合わせ。

しかもこれが1音ずつ音を高めながら3回半繰り返されるという、たいへん印象的なものです。

そしてこれは一度聴くと耳に残る楽想だから、これがこの曲が好まれる一因になっていることは確かですね。

しかしそれも演奏のやり方で、かなり気分が違ってくることも確かです。

この第1楽章は、アレグロ・モデラートの速度表示をもっていますが、一般的に言うと、最近の指揮者のテンポ感覚は速くなっているといえます。

たとえば、マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団やホグウッド指揮エンシェント室内管弦楽団などもそうです。

しかし、この2つの演奏では、この音型の演奏の仕方がかなり違うので、また全体の音楽の私たちに与える気分が異なっています。

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