大好きな音楽家 その3
交響曲第25番ト短調
かねてから特異な存在をなしていたこの交響曲が、より広く親しまれるようになったのには、映画『アマデウス』の効用もあったかも知れません。

それはともかくとして、この作品が、指揮者たちにとって棄ててはおけないもののひとつであることは事実ですね。
最近では、ウィーン・フィルにとって初めてというモーツァルトの交響曲の全曲録音を成功裏に展開しているレヴァインが、この作品にもすぐれたアプローチを聴かせてくれました。
トスカニー二/NBC交響楽団の演奏にひとつの理想を見いだしてきた彼の、構成感とリリシズムの融合
が、このオーケストラの伝統や特質と相乗的な効果をもたらしていることも間違いないですが、そこに悲劇性を見いだすかどうかは、人によって異なるでしょう。
