大好きな音楽家 その2
交響曲第25番ト短調
この年は、彼の交響曲が大きな変貌をみせた年でもあります。
この作品はそれを象徴する以上に、この時期の一連の交響曲の中でも際立った存在です。
それは、形式の上からばかりでなく内容的にも大きな発展を見せているからであり、彼の情熱や苦悩が最大限に発揮されているといっても過言ではありません。
もっとも彼がここでト短調を選んだことについては、はるかに冷静な眼をもって見つめ、その頃、彼がハイドンの短調の交響曲に接したことが誘因とする見方もあるようです。
いずれにしても、彼がどのような意図と意識をもってその筆をとったかは知るよしもないですが・・・。
この作品ではもうひとつ、4本のホルンが用いられていることも見逃せません。

彼は前年の交響曲でも4本のホルンを使っていますが、その後のもっと大規模なオペラや、晩年の3大交響曲でさえ2本のホルンで書かれているだけに、それがかなり特別なことだとわかります。
しかも、それが極めて有効に生かされているということ。